2025年度(令和7年度)

8月

とちぎグローバルセミナー2025 ⑩知って・感じて・伝えよう! アフリカのこと

8月9日(土) とちぎ国際交流センター

 「とちぎグローバルセミナー2025」第10回は、宇都宮大学に留学しているアフリカからのJICA研修員と英語で交流するセミナーを、JICA筑波が高校生・大学生を対象に実施し、18名が参加しました。

 JICA研修生は、マラウイのステイターさん、ナイジェリアのザカリヤさん、ウガンダのオーガスティンさん、ルワンダのパトリックさん、ジゼルさん、リオさん、ケニアのチャンズさん、タヌイさんの計8名です。

 参加者と研修員が4つのグループに分かれ、まずはサイレント自己紹介です。各自、紙に4つの項目「今日呼ばれたい名前」「出身」「実は私、○○なんです」「今夏に取り組みたいこと」を英語で記入し、言葉を使わずジェスチャーで伝えます。

 次は「3つの真実と1つのうそ」。スクリーンに映し出された4つの内容の中から、1つのうその内容を当てるというものです。例えば、①アフリカには54の国がある、②アフリカではUber eatsが使える、③アフリカ大陸の面積はアメリカとヨーロッパの合計面積と等しい、④アフリカではドローンを使って医薬品などを輸送している、の4つの中でうそはどれ?参加者は研修員から情報を聞き出してうその内容を当てました(答えは③)。

 セミナーのメイン・プログラムは、「アフリカの国々の認知度を高めるために栃木県でどのようなことをしたらよいか?」をテーマにしたグループ・ディスカッションです。参加者と研修員は打ち解けた雰囲気の中、さまざまなアイデアを出し合いました。最後のグループ発表では、参加者が、「アフリカの食べ物や果物に関するフェスティバルを開催する」「若者を対象にアフリカの野生動物やコーヒー・紅茶などを紹介する」などの企画内容を発表しました。

▲ジェスチャーで自己紹介する参加者
▲アフリカの国々の認知度を高めるためのアイデアを研修員と一緒に考えて書き出す

とちぎグローバルセミナー2025 ⑨時空を超えた異文化交流 “ベトナムと日本”

8月9日(土) とちぎ国際交流センター

 「とちぎグローバルセミナー2025」第9回は、日本と深いつがりがあるベトナムの古都ホイアンを紹介するセミナーを栃木県ベトナム人会が実施し、20名が参加しました。

 講師は同会長のグエン・フン・タンさんと手塚ホアさんの2名。まずベトナムの地理、気候、人口、民族、経済などを日本と比較しながら説明しました。

 続いて今回のテーマである古都ホイアンについてです。ベトナム中部の都市ダナンの南方30kmに位置するホイアンは、古い歴史を持つ港町です。16世紀末以降、ポルトガル人、オランダ人、中国人、日本人などが来航し、その後東南アジア屈指の貿易港として栄えます。特に日本とのつながりが深い町として知られ、朱印船貿易により、日本からは豊富な銀が、ホイアンからは沈香(東南アジアに生育する香木)、肉桂(シナモン)などの資源が輸出されました。

 当時、最大1,000人の日本人が住む「日本人町」があり、これはホイアンの総人口からみても高い比率で、異文化の中で大規模なコミュニティが形成されていたことを示しています。その後、日本の鎖国政策により日本人町は廃れていきます。でも一部の日本人は現地に残り、その子孫はベトナム社会にとけ込みました。

 ホイアンの観光スポットとして多くの人が訪れる「来遠橋」は通称「日本橋」といい、当時の日本人町と中国人町を結ぶために日本人が架けたものです。ベトナムの2万ドン紙幣にも描かれています。

 その他、ホイアンの有名な「ランタン祭り」や世界遺産となった古い街並み、人気の麺料理などを紹介し、観光地としての魅力を参加者に伝えました。

▲講師のタンさん(左)とホアさん(右)
▲日本とつがりが深い古都ホイアンを紹介

県民外国語講座「はじめての台湾中国語」

6月4日(水)~8月6日(水) 全10回
とちぎ国際交流センター

台湾への旅行者も増加していることから、初心者を対象とした台湾旅行で使えるフレーズや文化を学ぶための台湾中国語の講座を実施し、受講者10名が参加しました。講師は劉怡君(リュウ イチュン)氏。台湾の発音記号を使った発音の練習、すぐ使える旅行会話、台湾旅行の基礎知識を習得したほか、文化講座として、中国茶の作法、台湾の歌、料理も学びました。

▲台湾の高山茶について説明する講師の劉(リュウ)氏
▲中国語の発音練習をする受講者

県民外国語講座「おもてなし英語ボランティア」(第1期)

5月28日(水)~8月6日(水) 全10回
とちぎ国際交流センター

外国人観光客などに英語で「おもてなし」ができるようになるための今年度1期目となる英語講座を実施し、受講者21名が参加しました。講師は昨年度に引き続き平野聖乃氏が務め、仏像、五重塔等の美術用語のほか、伝統的な日本食を英語で表現する言葉を覚えたり、地名等の地理用語についても学びました。また、毎回、授業中に行われる15分間の2人1組の英語フリートークの時間では、受講者が、自由に英会話を楽しんでいました。

▲受講者に美術用語を説明する講師の平野氏
▲15分間のフリートークを楽しむ受講者たち

とちぎグローバルセミナー2025 ⑧気候変動と私たちの暮らし

8月2日(土) とちぎ国際交流センター

 「とちぎグローバルセミナー2025」第8回は、世界各地で深刻になっている気候変動に関するセミナーをアムネスティ・インターナショナル宇都宮グループが実施し、10名が参加しました。

 講師は、地球規模での環境問題に取り組む国際環境NGO、FoE Japan(エフ・オー・イー・ジャパン)事務局長の深草亜悠美さん。

 地球温暖化の時代は終わり、今は地球沸騰化の時代が来ています。気候変動は、生物の多様性の損失、気温上昇、海面上昇、異常気象などを生み出します。

 平均気温は産業革命前と比べて現在は1.1℃上昇していますが、もし2℃まで上昇すると、世界のインフラの損失額はなんと約600兆円になると見込まれています。気温上昇をなんとか1.5℃までにするためには、エネルギー利用の効率化、石炭火力発電所の廃止、再生エネルギーへの転換などのシステム・チェンジにより温室効果ガスの排出量を削減することにあります。

 では、私たちにできることは何か? 「身近なライフスタイルの変革」です。日本人の個人消費によるCO2の排出量は世界的に見て高いので、私たちは「住居・移動・食」などの中で見直していくことが求められます。

 最後の質疑応答のコーナーでは、講演で学んだんことや日頃感じている気候変動に関して多くの質問が飛び出し、活発な意見交換が行われました。

▲気候変動について詳しい話をする講師の深草さん
▲質疑応答では参加者から多くの質問が寄せられる

とちぎグローバルセミナー2025 ⑦高校留学で海外に家族や友達を作ろう

8月2日(土) とちぎ国際交流センター

 「とちぎグローバルセミナー2025」第7回は、高校生の海外留学の魅力を伝えるセミナーを公益財団法人AFS日本協会栃木支部が実施し、留学に関心のある中学生や高校生など13名が参加しました。

 AFS交換留学制度は世界各国で行われており、留学生たちはホームステイをしながら現地の高校に通い、異文化理解を深めます。

 今回の留学体験談発表は4名です。まずドイツへ留学した金沢千世さん(県内在住/昌平高校)、及び宇都宮高校在籍時にアメリカへ留学し現在アクロン大学に留学中の瀧澤悠我さんの2名が録画でスクリーンに登場し、それぞれ留学生活の楽しさや難しさなどを話しました。

 次に、現在イタリアから宇都宮南高校に留学中のダリオ・ドスアルドさんが日本での滞在の数々の思い出を発表し、最後に8年前に宇都宮中央女子高校からドイツへ留学した手塚遥子さんが留学で得た素晴らしい体験談を語りました。

 後半は、参加者がダリオさんと手塚さんの2つのグループに分かれて、AFSスタッフと一緒に留学に関するの不安や疑問などを話し合いました。このセミナーを機会に、いつか海外留学に飛び立っていただければうれしいです!

▲ドイツへ留学したときの思い出を話す手塚さん
▲グループトークで日本留学について話すダリオさん(左)