2024年度(令和6年度)

7月

栃木県小学校教育研究会那須支部日本語教育部会・夏季一斉研修会への協力

7月30日(火) 大田原市立西原小学校

 那須地域の外国人児童生徒を担当している小中学校の教員等の研修会において、TIAの取り組みの紹介および「やさしい日本語」の演習についてTIA職員が担当しました。

研修会では、県内の外国人住民の概要、TIAの相談対応、在留資格と子どもたちの進路について紹介したあと、やさしい日本語で話したり、書いたりする演習を行いました。

話す演習では、参加者同士がペアになり、長いセリフをどのように話せば伝わりやすくなるか話し合い、わかりやすい言葉で、話す順番にも気をつけて発表も行いました。

書く演習では、小学校で実際に配布されている宿泊学習に関する保護者あてのプリントを例にして、外国人保護者に対して日ごろから実践しているアイデアを共有したり、情報の取捨選択や表現の工夫について一緒に考えました。

▲日ごろの経験や知識を生かしながら、やさしい日本語のペアワークを行う教員のみなさん

企業向け やさしい日本語セミナー

7月2日(火)、26日(金)  オンライン

県内企業の職員を対象に、日本人と外国人の職員同士の円滑なコミュニケーションを促進するため、外国人に伝わりやすい「やさしい日本語」を学ぶセミナーを開催しました。セミナーには、外国人を雇用している、あるいは雇用を検討している企業から43名が参加しました。

講師は、早稲田大学大学院日本語教育研究科教授 栁田直美氏が務めました。国内や県内の外国人の状況について、参加者がクイズに答えながら解説を受けました。また、参加者は、やさしい日本語の言い換えをチャットに入力したり、外国人対応の動画を視聴し評価するなど積極的にワークに取組みました。セミナーでは、やさしい日本語の工夫以外にも、コミュニケーションを取ろうとする積極的な態度も大切だとの話がありました。

参加者からは、「言葉の選び方の参考になった」、「実際のやりとりを動画で見たので改善点が明確になった」等の感想がありました。

▲講師の栁田直美氏

インターンシップで大学生を受入れ

7月10日(水)~24日(水) とちぎ国際交流センター

 白鷗大学4年の堀真理亜(まりあ)さんが、TIAで7日間、インターンシップを行い、各種事業を手伝いました。

 台湾の伝統的朝食である「シェントウジャン」(鹹豆漿)を調理するセミナーの資料として、台湾の朝ごはんや文化などを紹介するチラシを作成しました。また、外国人留学生などを対象とした合同企業説明会の準備や受付を行うほか、地域国際化の担い手として活躍するためのスキルを学ぶ「おもてなし英会話ボランティア」を受講しました。

▲合同企業説明会で受付を行う堀さん(中央)

企業向け外国人材雇用等相談会

①  県南:令和6年7月3日(水) 小山市立中央公民館 (参加者 8名)

②  県北:令和6年7月5日(金) 日光商工会議所会館 (参加者10名)

今年度で2回目になる、専門家(行政書士、弁護士、社会保険労務士)への相談会を、県南・県北の2ヵ所で行いました。相談会は、2部構成とし、第1部に、外国人材の雇用・育成に先駆的な企業と今後の雇用に関心のある企業による意見交換の場「トークセッション」を設け、その場で専門家へ相談がある方、また事前に相談を申込まれた方を第2部の個別相談会のコーナーへ案内いたしました。

県南会場では、すでに外国人材を受入れている製造業、自動車整備業の方に登壇いただき、県北会場では、建設業、製造業の方に登壇いただき、技能実習、特定技能、技術・人文知識・国際業務のいずれかの在留資格で働く外国人における「採用の苦労話」「育成の工夫」等についてお話しいただきながら、会場からの質問等にも意見をいただきました。

▲小山市立中央公民館にて、県内の外国人労働者の状況を解説する外国人材コーディネーター
▲日光商工会議所会館にて、外国人受入れに関する相談に対応する専門家の方々

とちぎグローバルセミナー2024 ④フィリピン・デザート 1Day Lesson Part3

7月27日(土) とちぎ国際交流センター

 「とちぎグローバルセミナー2024」第4回は、暑い夏に最高のフィリピン・デザート「ハロハロ」を作るセミナーをFURA-フィリピン宇都宮レジデンス協会が実施し、19名が参加しました。

 「ハロハロ」はタガログ語で「混ぜる」の意味。講師の五味渕ジュリエットさん(同会代表)がまず用意したトッピング内容を説明します。甘い豆、紫芋、バナナ、シロップ漬けサツマイモ、タピオカ、ゼラチン、ココナッツ、ジャックフルーツ、キャラメル・プリンと豪華なラインアップ。

 作り方はとても簡単。大きなグラスに上記の甘い豆からジャックフルーツまで好みの具材を入れ、その上にかき氷をたっぷりかけて、最後にキャラメル・プリンをのせます。仕上げにコンデンス・ミルクを好きなだけかけたら出来上がり。こぼさないようにしながら氷と具材をかき混ぜて食べます。

 参加者の皆さんは、具材たっぷりの冷たいデザート「ハロハロ」を食べて、暑い夏の楽しいひとときを過ごしました。

▲講師のジュリエットさん(中央)が具材のトッピング方法をレクチャー
▲見た目も涼しげな「ハロハロ」の完成

とちぎグローバルセミナー2024 ③花をめでて ひとときの涼を!

7月27日(土) とちぎ国際交流センター

 「とちぎグローバルセミナー2024」第3回は、生け花を体験する内容で交流会『仲間』が実施し、外国人も含む3名が参加しました。

 講師は同会会長の福田静江さん(草月流)。まずお手本として、花の切り方や生け方を順番に実演して、参加者はやり方を真似ながら自分の花を生けました。生ける角度やバランスなど難しいところは福田さんがお手伝い。初めての生け花に、皆さん楽しく挑戦しました!

▲生け方を実演する講師の福田氏
▲参加者に生け方を指導する福田さん

とちぎグローバルセミナー2024 ②北インド農村女性にアーシャ(希望)と笑顔を

7月20日(土) とちぎ国際交流センター

 「とちぎグローバルセミナー2024」第2回は、特定非営利活動法人アーシャ=アジアの農民と歩む会が北インドで行っている20年間の農村開発支援を紹介するセミナーを実施し、11名が参加しました。

 講師は同会代表理事の三浦孝子さん。第一部では、活動地のウッタル・プラデシュ州における農村の生活水準や女性の置かれている状況等を説明し、2004年の設立以来実施してきた「農村開発リーダー育成」、特に「農村女性のエンパワーメント」に係る具体的な事業内容や結果について、数々の困難要因も含めて報告しました。

 第二部では、三浦さんが実際にインドで学んできた「笑いヨガ」(インド発祥)を紹介し、参加者は楽しく体験しました。

 最後に、お土産として、現地プロジェクトでも生産されている北インド原産の「モリンガ」が参加者に配られました。

▲アーシャの農村開発支援20年の歴史を紹介する三浦さん
▲インド発祥の「笑いヨガ」を体験する参加者

とちぎグローバルセミナー2024 ①「旅・朝ごはん」台湾へ

7月20日(土) とちぎ国際交流センター

 県内で国際理解、国際交流、国際協力等の活動を行う団体が、それぞれ特長を生かした内容で実施する毎夏恒例の「とちぎグローバルセミナー」(主催:TIA、JICA筑波)は、今年度で15回目を迎えます。その第1弾として、台湾の朝ごはんの定番、「シェントウジャン」(鹹豆漿)を作るセミナーをWorld Cooking Clubが実施し、19名が参加しました。

 まず講師の伊澤愛さんが台湾の地理、観光、朝食などについて紹介し台湾の雰囲気を感じ取ってから、いよいよWCC会長の菅原美穂さんによる料理教室の始まりです。「シェントウジャン」(鹹豆漿)は、温かい豆乳に、香酢、小エビ、ザーサイ、油條(揚げパン)、菜脯(干し大根)、小ネギなどをトッピングした料理で、ほのかな酸味の中に食材のうまみが生かされ、おぼろ豆腐のような食感が魅力です。食欲がないときやちょっと疲れたときにも食べられる優しい味なので、朝食にもってこいのメニューとなっています。今回は更に、トッピング具材の一部を使用して「ファントゥアン(飯團)」という台湾のおにぎりも作りました。

 参加者からは、「簡単に作れるので家でも作ってみたいです」、「今度台湾に行ったら朝ごはんの食べ歩きをしたいです」などの感想がありました。

▲講師の菅原美穂さん(左)から作り方を教わる参加者
▲「シェントウジャン」(左)と「ファントゥアン」が完成!

県民外国語講座「おもてなし英語ボランティア」(第1期)

5月8日(水)~7月17日(水) 全10回  とちぎ国際交流センター

外国人観光客などに英語で「おもてなし」できるようになるための今年度初回のとなる英語講座を実施し、受講者19名が参加しました。講師は昨年度に引き続き平野聖乃氏が務め、国内の美術品紹介、日本の歴史・文化などを英語で伝える知識を深めたほか、英語のいろいろな表現方法についても学びました。

▲受講者にわかりやすく説明する講師の平野氏
▲講師の説明をメモする受講者たち

「グローバル人材を対象とした合同企業説明会」

7月11日(木)  栃木県総合文化センター

 海外展開を目指す県内企業の人材確保と、外国人留学生や海外経験者等グローバル人材の就労支援を目的に合同企業説明会を開催し、県内企業12社とグローバル人材53名(中国(香港含む)、台湾、ベトナム、フィリピン、タイ、パキスタン、スリランカ、ネパール、インド、日本の 10 か国)が参加しました。

 参加者は関心のある企業ブースに足を運び、企業担当者から業務内容や採用情報などを熱心に聞きました。今後の就職活動につながることが期待されています。

 また、参加した留学生からは「県内に多くのグローバル企業があることをはじめて知った」、「企業の人の説明を聞いて、栃木県で就職したいと思った」などの声もありました。

▲合同企業説明会の会場の様子
▲熱心に企業の説明を聞く参加者

災害時外国人サポーター養成講座

7 月13日(土) とちぎ国際交流センター

災害時における外国人支援について、実践的に学ぶ講座を行いました。

講師は一般社団法人多文化社会専門職機構 事務局長の菊池哲佳氏が務めました。

講座では、東日本大震災時に仙台市災害多言語支援センターの運営や多言語による情報提供、能登半島地震からの教訓についての講義のほか、TIAの災害時の対応事例の紹介を行いました。後半は、避難所にいる外国人被災者への聞き取りの体験を行い、「避難所に友だちを呼びたい」、「駐車場にいる家族の体調が悪い」などの質問に対応しました。その後のふりかえりでは、「被災者に早口で話してしまった」、「聞き取り以外の雑談をして雰囲気を和ませる工夫をした」、「避難所の機能を確認してから対応しなければならない」などの発表がありました。

▲講師の菊池氏
▲外国人被災者に聞き取りを行う避難所巡回の体験