平成21年度 災害時通訳ボランティア養成セミナー 全2回 リポート
財団法人栃木県国際交流協会(TIA)は、昨年に引き続いて、地震などの災害時に在住外国人をサポートする「災害時通訳ボランティア」を育成するセミナー(全2回)を下記のとおり実施しました。
第1回 「災害時通訳ボランティアの心構えについて」
■日時 2009年6月20日(土) 13:00〜16:00
■場所 とちぎ国際交流センター 多目的ホール
■講師 田村太郎氏 (特定非営利活動法人 多文化共生センター大阪代表理事)
■内容 阪神大震災、新潟中越地震、新潟中越沖地震における在住外国人の被災状況、及び被災した外国人支援のための活動内容について、田村氏が自身の経験を中心に話した。参加者は、避難生活をする外国人が抱える問題点、避難所巡回をする方法や伝達すべき情報など、通訳ボランティアが現場で直面する状況を知ることができた。また、グループに分かれ、災害時多言語情報作成ツールの中の「翻訳文対比集」を参考に、次回の「避難所シミュレーション」のためにどんな準備をしたらよいのかなどを話し合った。
■参加者数 30名
第2回 「避難所シミュレーション」
■日時 2009年7月4日(土) 10:00〜16:00
■場所 とちぎ国際交流センター 研修室及び多目的ホール
■講師 田村太郎氏 (特定非営利活動法人 多文化共生センター大阪代表理事)
■内容
(1) オリエンテーション
1日のプログラムの説明の後、セミナー参加者は通訳言語ごとのグループに分かれて、「通訳は全員で分担して行うこと」など簡単な打ち合わせを行う。英語グループ3、中国語グループ1、ポルトガル語グループ1、スペイン語グループ1、その他(タイ語、ベトナム語、日本語)グループ1の7グループ。
(2) 避難所受付
避難所受付(研修室に設置)に外国籍避難者役の協力者7名(アメリカ人1名、フィリピン人2名、中国人1名、ブラジル人1名、ペルー人1名、タイ人1名)が来る。避難者カード、避難所生活ルール、毛布2枚、ブルーシート1枚を渡す。ここから通訳グループが支援に入る。
(3) 避難所における生活ルール等の説明
避難所(多目的ホール)に移動し、通訳グループは毛布やブルーシートで避難場所を設営するのを説明し、避難者カードの記入を手伝い、避難所生活ルールの内容を通訳する。避難者カードの記入が終わったら受付に届けるが、アルファベットが読みにくいとか記入漏れがあるとか言われて再度記入しなおす。
(4) 食事(非常食)
避難者役への説明が終わったグループから食事(非常食)を受付に取りに来る。内容は栃木県消防防災課から提供いただいた@山菜おこわ(湯を入れて15分でできるアルファ化米)、A梅粥(湯を入れてすぐ食べられるフリーズドライ)、Bクラッカー(リッツ)、C非常用水(缶)、その他TIAが購入したDカップみそ汁とEバナナの合計6点。避難者役に作り方を説明(通訳)する。避難所に戻り、一緒に食事。シミュレーションを通して避難者役が感じたことを聞き出す(後半のふりかえりで活用)。
(5) 避難所シミュレーションのふりかえり
シミュレーションを通して気がついたことや疑問に思ったこと、在住外国人が災害時に安心して避難生活が送れるようにするために必要な「しくみ」や「道具」は何か、災害に備えて日常から取り組んでおきたいことについて各通訳グループで話し合い、発表。
(6) まとめ
2回のセミナーをふりかえって発見したことを話し合い、「私はこれからこんなことをしたい」という目標を発表。
■参加者数 41名(参加者34名、避難者役協力者7名)
| ▲田村氏が体験を基に災害時通訳ボランティアとしての心構え を説明(第1回) |
▲災害時多言語情報作成ツールの「翻訳文対比集」から避難所で 活用できそうなものを探す(第1回) |
| ▲避難所シミュレーションのオリエンテーションを受ける参加 者。背中に通訳言語を書いたガムテープを貼る(第2回) |
▲避難所受付で避難者カード、避難所生活ルール、毛布、ブ ルーシートを受け取る外国籍避難者役の人たち(第2回) |
| ▲避難所で避難場所を確保したあと、避難者が受付でもらった ものについて通訳グループが説明(通訳)する(第2回) |
▲非常食の内容を説明する通訳グループ。中に何が入っている のかなど説明するのが難しい(第2回) |